寂寥感あふれるヒップホップ。ポエトリー・リーディングなラップで、Arab Strap っぽい感じ。
物悲しさは主としてバックトラックによって醸し出されている。きれいで染み入る音、単体のポストロックとしても聴き込めるクオリティ。
その上に重なるポエトリー・ラップは、トラックとは別々のものとして流れているように聞こえる。「歌」のように一体的に噛み合ってる感じがしない。かと いってバラバラというわけでもなく、もっと上位のレベルで相互作用しているような。リズムやトーンといったところとは違った部分での作用。あるいは、抑制 的な単独モノローグが終わったあとにうっすら昂揚するメロディが静寂から立ち上がって引き継がれる、っていうのとか。
全体的に「これとこれがこう組み合わされるのかー」っていう感銘がいろいろある。
スピーキングと音楽の関係に、映画のような雰囲気あるかも。
Troy Gronsdahl によるユニット。カナダのサスカトゥーンという地方都市を拠点にしている。ヴィジュアル・アーティストとしても活動しているとのこと。